電源ユニットとは?ゲーミングPCに必要な容量やおすすめモデルの選び方を専門家が解説

モニター買い漁って50台以上!こんにちは、モニター専門家のモニ研(@medifav)です。

ゲーミングPCの部品の中で、一番慎重に選びたいのが電源ユニットです。

電源ユニットの選び方を間違えると、電源がオンにならなかったり、他の部品にも悪影響を与えたりします。

今回の動画では、初心者の方にも分かりやすいように電源ユニットとは何か、電源ユニットの選び方などを解説します。

目次

電源ユニットとは

まずは、電源ユニットとはどのような部品なのか解説していきます。

電源ユニットはPCの各部品に電力を供給するための部品です。電源ボックスやPSUとも呼ばれます。

家庭用コンセントの電気は交流ですが、PCは直流の電気で動きます。

そのため、電源ユニットで交流を直流に変換してから、PC全体に電力を供給する役目があります。

昔のPCは消費電力が少なかったため、電源ユニットはそれほど重視されていませんでした。

しかし、PCが高性能になるにつれて、電力を多く消費するようになり、特にゲーミングPCは多くの電力を消費します。

そのため、PCを安定して作動させるために、電源ユニットの重要性が増しています。

また、世界的に持続可能な社会を作るための目標であるSDGsが推進されているため、効率的に電力を使用できる省エネな電源ユニットも注目されています。

適切な電源ユニットを使用することで、PC全体が安定して動作します。

安い電源ユニットと高額な電源ユニットの違いは?

次に安い電源ユニットと高額な電源ユニットの違いについて解説していきます。値段による電源ユニットの違いは、主に次の3点があります。

①電源容量の違い

それぞれ解説していきます。

まず、電源容量の違いですが、電源ユニットにはどれくらいの電力を供給できるかという「最大電力量」があります。

この最大電力量は電源ユニットの金額に比例して高くなります。高額な電源ユニットほど多くの電力を部品に供給できるということです。

後ほど詳しく解説しますが、電源容量はPCに必要な電力の2倍を選ぶのが目安です。

②壊れやすさの違い

次に壊れやすさの違いにについて解説します。

電源ユニットは、PCに使われている部品の中で、故障が発生しやすい部類のパーツです。

故障する原因で一番多いのは、最大電力量いっぱいで使用することにより、温度が上昇して負荷がかかるためです。

そのため、先ほど説明したように必要な電力の2倍ほどを目安に、電源ユニットを選ぶことが基本です。

電源容量に余裕があれば電源ユニットへの負荷が少なくなり、温度上昇を抑えられるので、結果的に電源ユニットが長持ちするようになります。

電源ユニットが故障すると、電源が入りにくくなる、PCへの負荷が大きいときに電源が落ちる、そもそも電源が入らないなどの症状が現れます。

電源ユニットの故障は、電力を供給している他の部品にも影響が出てくるので、何かおかしいと思ったら早めに交換するのがベストです。

③省エネ性能の違い

安い電源ユニットと高額な電源ユニットの違いで最後に解説するのは、省エネ性能の違いです。

先ほど、家庭用コンセントの交流の電力を、PC用の直流に変換すると解説しました。

この変換をする際に、電力のロスが発生します。

例えば、100Wの電力を交流から直流に変換して50Wになったら、電力変換効率が50%となります。

金額が高い電源ユニットほど電力変換効率が高く、無駄なく電力を使用することが可能です。

電力変換効率には80PLUSという認証制度があります。

80PLUSの認証を得るには、電力変換効率が80%以上である必要があります。

そのため、80PLUSの認証マークが付いていれば、電力変換効率が高く省エネな電源ユニットといえます。

80PLUSには5つのグレードがあり、それぞれ変換効率が違います。

最大電源容量の50%を使用している時に、80PLUSスタンダードは変換効率80%、ブロンズは85%、シルバーは88%、ゴールドは90%、プラチナは92%、チタニウムは94%となっています。

電力変換効率が向上すると、省エネになるとともに発熱量を減らせるので、電源ユニットの劣化防止にもつながります。

また、発熱量が減るとファンの回転数も抑えられるので、静かな環境でゲームをプレイすることができます。

定格20%時の変換効率定格50%時の変換効率定格100%時の変換効率
80PLUS STANDARD80%80%80%
80PLUS BRONZE82%85%82%
80PLUS SILVER85%88%85%
80PLUS GOLD87%90%87%
80PLUS PLATINUM90%92%89%
80PLUS TITANIUM92%94%90%

ゲーミングPCに必要な電力はどれくらい?

次にゲーミングPCの消費電力について解説していきます。

ゲーミングPCに必要な電力は?

ゲーミングPCは、一般的なデスクトップPCの3倍の電力を消費するといわれています。

ゲーミングPCの消費電力が高いのは、高性能なCPUやGPU・メモリなどを使っているためです。

PCの部品は基本的に性能が高くなるほど、消費電力も高くなります。

必要な電力はPCのスペックにもよりますが、エントリークラスのゲーミングPCでは400W、ミドルクラスでは600W、ハイエンドクラスでは800Wを目安にするといいでしょう。

ワット数ではどれくらいの電力なのか想像が難しいので、電化製品に置き換えてみましょう。

ミドルクラスの消費電力と同じ600Wの電化製品には、コタツや電子レンジ・電気ストーブなどがあります。

一般的な家庭で使用する電化製品の中では、真ん中より少し高いくらいの消費電力です。

電気代はいくらになる?

次に1か月にかかる電気代を確認しましょう。

PCを600Wで一日1時間使用した場合、1か月の電気代は約476円になります。

ゲームが趣味の方は一日に何時間もプレイすることが多いので、電気代を少しでも節約したいと考える方も多いのではないでしょうか。

ゲーミングPCを選ぶ時は、必要以上にハイスペックの部品を選んでしまいがちです。

ハイスペックなゲーミングPCを使えば快適にプレイできますが、購入価格や電気代も高くなってしまいます。

これからゲームを始めるという方は、自分のプレイ環境やプレイ時間に合ったスペックはどれくらいなのかを考えて選ぶといいでしょう。

想像以上に電気代が発生しますね!

最適な電源ユニットの選び方

ここからは電源ユニットの選び方について解説します。

最適な電源ユニットを選ぶための確実な方法は、実際に必要な電力を計算してみることです。

PCはパーツごとに必要なおおよその電力が決まっています。

そのため、各パーツに必要な電力を足していけば、PC全体に必要な電力が分かります。

電力の計算方法なんて分からないという方もいるかもしれませんが、PCメーカーが計算表を公開しているので、使用している部品を選ぶだけで計算が可能です。

計算表に使用している部品を入力していくと、使用電力量の目安が表示されます。表示された使用電力量に2を掛けたワット数が、おすすめの電源容量です。

必要な電力量が分かったら、あとは80PLUSのグレードの中から、どれくらいの電力変換効率が欲しいか選べば製品を絞ることができます。

値段と性能のバランスから80PLUS認証のグレードを選んでください。

おすすめの電源ユニット

最後にエントリークラス・ミドルクラス・ハイエンドクラスに分けておすすめの電源ユニットを紹介します。

エントリークラス 玄人志向 KRPW-L5-400W/80+

最初に紹介するのは玄人志向の「KRPW-L5-400W/80+」です。

電源容量は400Wなので、エントリークラスのゲーミングPC向けです。80PLUS

 スタンダードを取得している省エネモデルです。

また、玄人志向独自の耐熱105℃電解コンデンサーを搭載しているので、電源の信頼性と寿命が向上されています。

リーズナブルな金額で購入可能なので、コストパフォーマンスに優れた電源ユニットです。

ミドルクラス Corsair CG650F RGB-650W

2番目に紹介するのは、CorsairのCXシリーズ「CG650F RGB-650W」です。

電源容量が650Wのミドルクラス電源ユニットです。

80PLUSブロンズを取得しているので、先ほど紹介した玄人志向の電源ユニットよりも省エネ性に優れています。

また、低ノイズ仕様のファンを搭載しているので、静音性を重視する方にもおすすめです。

製品画像を見ると分かるように、RGB LEDが搭載されているため、鮮やかに輝いています。

ゲーミングPCが美しくライティングされた姿は、ゲーマーの心をくすぐる逸品です。

ハイエンド ASUS ROG-THOR-850P

最後に紹介するのは、PCやPC周辺機器で有名なASUSの「ROG-THOR-850P」です。

電源容量は800W、80PLUSプラチナを取得しているハイエンドモデルの電源ユニットです。

電源ユニットとしては世界初のOLEDパネルを内蔵していて、電力の消費状態をリアルタイムで表示します。

また、温度センサーを搭載した特許取得のウィングブレードファンは、一定の温度になるまでファンが回転しないため、静音・低消費電力を実現しています。

まとめ

以上、初心者ゲーマー向け、電源ユニットの選び方を解説しました。

電源ユニットは安定したゲームプレイには欠かせない部品です。

CPUやGPUなど、他の部品が決まっていれば、電源ユニットの仕様をある程度絞ることが可能です。ルックスも含めて気に入った電源ユニットを選んでください。

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この記事を書いた人

ゲーム好きが高じて、ゲーミング向けを中心に50台以上のモニターを買い漁ったガジェットオタクの20代です。好きなジャンルはFPSやTPSで、月のゲームプレイ時間は200時間ほど。
数多くのゲーミング機器を触ってきた経験を活かし、ブログとYouTubeでガジェットレビューを中心に活動しています。

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