SSDとは?ゲーミングPCに必要な容量や外付けと内蔵タイプの違い・おすすめモデルを専門家が解説

モニター買い漁って50台以上!こんにちは、モニター専門家のモニ研(@medifav)です。

PCの起動速度が遅かったり、ゲームのロードに時間がかかってイライラすることはありませんか?

そんな時はSSD(エスエスディー)の導入を検討してみてください。

SSDはPCでのゲームプレイを驚くほど快適にしてくれるので、年々ゲーマーからの需要が高まっています。

そこで、今回の動画ではSSDとは何か、おすすめのSSDなどを解説します。

目次

SSDとは

まずは、SSDがPCの中でどのような役割があるのかを確認しておきましょう。

SSDの役割

SSDはソリッド・ステート・ドライブ(Solid State Drive)の略で、写真や動画などデータを保存できる大容量記憶装置のことです。

ひと昔前まではHDDと呼ばれるパーツがデータの保存を担っていましたが、最近では急速にSSDに置き換わっています。

SSDは内蔵されているフラッシュメモリにデータを読み書きしています。

物理的に部品を動かしてデータを読み書きしている訳ではありません。

これに対しHDDは、内蔵されたディスクを回転させ磁気を利用して物理的にデータを読み書きします。

メモリとSSDの違い

また、データを保存するパーツと聞いて、メモリを思い浮かべる方もいるかもしれません。

メモリは何か作業をする際に、データを素早く取り出せるようにするための一時的な保存場所です。反対にSSDはデータを恒久的に保存しておく場所です。

データを本に例えると、SSDは本をしまっておく本棚、メモリは本を読む際に置いておく机に例えられます。

SSDのメリット・デメリット

続いては、HDDと比較しながらSSDのメリット・デメリットについて解説します。

SSDのメリット

SSDの主なメリットはこちらの3点です。

①読み書きの速度が早い

まず、「読み書きの速度が早い」についてですが、HDDが磁気の力を利用して物理的に読み書きするのに対し、SSDは電気的にフラッシュメモリに読み書きします。

SSDは物理的な動作が無い分スピードが早くなります。

データの読み書きが早くなると、PCやアプリケーションの起動が早くなり、休止状態からの復帰も時間が短縮できます。

特にPCの起動時間はHDDの半分以下になることも多く、SSDのメリットを体感できるポイントです。

ゲームを快適にプレイするには、ロードの速さが大切です。

ゲームの立ち上げ時や場面が変わる際に、ロード時間が長いと集中力が途切れてしまうからです。

最近のPCはSSDとHDDの両方を搭載しているモデルも多いですが、素早くロードできるようになるべくSSDへのゲームデータ保存をしましょう。

②衝撃に強い

次に「衝撃に強い」について説明します。

HDDは磁気ヘッドと呼ばれるレコードプレーヤーの針のような部品でディスクに読み書きをします。磁気ヘッドとディスクの間には10ナノメートルほどの、目では見えないような隙間があります。

そのため、HDDに衝撃が加わると磁気ヘッドがディスクに叩きつけられ、ディスクの表面を傷つけてしまうのです。

この傷が付いた部分は不良セクタと呼ばれ、利用ができなくなります。

しかし、少しの不良セクタが発生したからといってすぐに使えなくなる訳ではありません。

衝撃が何度も加わり不良セクタの領域が拡大すると、読み込みエラーやフリーズなどの不具合が発生します。

これがSSDであればフラッシュメモリに読み書きをするので、部品が動いて傷をつけることはありません。そのため、SSDはHDDよりも衝撃に強いと言われています。

しかし、SSDも精密機器であることには変わりないので、なるべく衝撃を与えないように使用することが大切です。

③動作音が静か

SSDには動作音が静かというメリットもあります。

HDDはディスクが1分間に数千回転するのでディスクが回る「ブーン」という音がしたり、磁気ヘッドが移動する際に「カリカリ」という音がなったりします。

物理的な動作があるため、どうしても音が出てしまうのは仕方がないことです。

これに対しSSDは物理的な動作がないため、ほとんど音がしません。

ゲーム中はなるべく静かな環境で集中したいというゲーマーは多いので、動作音が静かなのは嬉しいポイントではないでしょうか。

SSDのデメリット

ここまでSSDのメリットを紹介してきましたが、当然良い点ばかりではありません。HDDと比べてた時のデメリットを解説します。

SSDの主なデメリットはこちらの2点です。

①容量当たりの価格が高い

まず、デメリットの一つ目「①容量当たりの価格が高い」について解説します。

こちらの表は容量ごとにSSDとHDDの価格を比較したものです。価格ドットコムのランキング上位5品のうち、一番安い製品の価格をピックアップしました。

容量SSDHDD
256GB3135円1464円
512GB5863円2453円
1TB9933円3880円
2TB19800円5880円
4TB43380円7599円
*価格は記事作成時点

以前に比べるとSSDとHDDの価格差は少なくなっていますが、現在もすべての容量でHDDの方が安くなっています。

特に最大容量が増えるほど価格差が広がります。

これは流通量の差によるところが大きいと言われています。

低容量のSSDは普及が進み大量生産が可能になったため価格が安くなっていますが、大容量のSSDはまだまだ流通量が少ないため価格が高くなります。

SSDがさらに普及して、価格が安くなるといいですね!

②容量が少ない

デメリットの2つ目、「容量が少ない」について解説します。

先ほど解説したように、大容量のSSDは種類が少なく、HDDと比べると価格が高くなります。ゲームは多くの容量を必要としますし、年々大容量になっています。

例えばApexLegendsは約45GBの空き容量が必要です。

比較的重めのゲームとされているファイナルファンタジー14は60GB以上、モンスターハンターワールドIceborneは48GB、壮大なフィールドと物語が人気のデッド・レッド・リデンプション2は150GBなど、多くの空き容量を必要とします。

ゲーマーは一つのゲームだけをインストールするのではなく、同時に複数のゲームをインストールしている人がほとんどです。

ベテランゲーマーになるほどインストールしているゲームの数は増えるので、その分多くの容量を必要とします。

また、SSDに保存するのはゲームだけではなく、写真や動画なども保存することがほとんどです。

現在、販売されているPCに取り付けられているSSDは256GBまたは512GBのものが多いので、他にストレージがないと容量が足りなくなる可能性が高いです。

しかし、大容量のSSDは価格が高いため、HDDと併用しているゲーマーも多いです。

外付けSSDと内蔵SSDの違い

続いては、外付けSSDと内蔵SSDの違いについて解説します。

内蔵SSD

まず、内蔵SSDとは何かについて解説します。内蔵SSDとはPC内部でマザーボードと接続して使用するSSDです。

マザーボードとは各パーツを取り付ける部品で、CPUやGPUなども取り付けられています。

内蔵SSDにはWindowsなどのOSがインストールされているため、約20GBは必須ソフトに使用されます。

外付けSSD

次に外付けSSDは、PCとUSBケーブルなどで接続して使用するSSDです。

基本的にはデータのバックアップ用として使用したり、普段使わないデータを保存しておくために使われます。

もちろん、常時接続しておくことも可能なので、ゲームのように大きな容量のデータを保存しておくためにも使えます。

また、テレビの録画データの保存場所にしたり、PS4やPS5と接続してゲームデータの保存をすることも可能です。

SSDの特徴である素早いデータの読み書きや静かな動作音は、外付けでも内蔵でも同じです。

PCの中に入っているかどうかの違いだと認識すればOKです。

HDDからSSDに取り換えた方がいい人とは

パソコンの起動が遅いと感じている人

SSDの一番のメリットは読み書きの速度が早いことです。

特にPCの起動が遅いと感じている人はHDDからSSDへの交換をおすすめします。

1分以上かかっていた起動時間が数十秒に短縮されることも多いので、SSDの効果を感じられるでしょう。

Windowsのアップデートで再起動を何度か繰り返す場合では、SSDとHDDの差はさらに広がります。

普段スマートフォンを使用しているとボタン一つですぐに使えるようになるので、PCの起動時間が遅いとイライラしてしまうものです。

HDDからSSDに交換すれば、PCを購入した当初以上に起動が早くなるので、SSDの性能に驚くはずです。

ゲームの起動やロードが遅いと感じている人

HDDからSSDに取り替えたほうがいい人の2番目は、ゲームの起動やロード時間に不満があるゲーマーです。

HDDで重いゲームをプレイすると、場面が切り替わるごとに数分の待ち時間が生まれることがあります。

SSDは大幅にロード時間を削減できるので、長い目で見ると何時間もの待ち時間を減らせます。

通常、ゲームをプレイしていると数千もの読み込みや書き込みが発生します。

特にオープンワールドゲームでは物語が進むと新しいエリアやグラフィックを新しく読み込むので、SSDの恩恵を受けやすいと言えるでしょう。

HDDからSSDに交換すると世界が変わります!

おすすめのSSD

最後にゲーミングPCにおすすめの内蔵SSDを紹介します。

SSDを選ぶ際はデータ容量と転送速度が重要です。データ容量は500GB以上、転送速度は500MB/s以上を基準に選定しています。

SAMSUNG 860PRO

最初に紹介するのはSAMSUNGの860PROです。

データ容量は512GB、書き込み速度は530MB/s、読み込み速度は560MB/sの高速処理を実現。

容量は512GBの他に256GB、1TB、2TBもラインナップされているので、自分に最適な容量を選べます。

サムスンはSSDの重要部品であるフラッシュメモリで世界No.1なので、非常に信頼性が高いSSDです。

シリコンパワー Ace A55

Silicon Power 1TB Ace A55 2.5インチ SATA III 3D NAND 内蔵ソリッドステートドライブモデル SU001TBSS3A55S25NE
SP Silicon Power

2つ目に紹介するのは、台湾のメーカーであるシリコンパワーの「Ace A55」です。

データ容量は512GB、読み込み速度は560MB/s・書き込み速度は530MB/sと、先ほど紹介したサムスンのSSDと同クラスの性能ながら、価格は約半分とコストパフォーマンスに優れたSSDです。

ラインナップにはデータ容量64GB・128GB・256GB・512GB・1TB・2TBがあります。少ない容量から揃っているので、価格を抑えたい方にもおすすめです。

クルーシャル P5シリーズ

最後に紹介するのは、クルーシャルのP5シリーズです。

「M.2」と呼ばれる規格を採用しており、転送速度が早いのが特徴です。

読み込み速度は3,400MB/s・書き込み速度は3,000MB/sと圧倒的なスピードを誇ります。

データ容量は250GB・500GB・1TB・2TBをラインナップ。インストールガイドも付属しているので、初めてSSDを使う人にもおすすめです。

500GBは重めのゲームを3~4本ほどインストールできる容量です。

もっとたくさんのゲームをインストールしたい方は、大容量のSSDを選ぶか、別途外付けSSDを購入してデータ容量を調整するのがおすすめです。

まとめ

以上、SSDの選び方を解説しました。

ゲームが高性能になりデータ容量も上がるにつれて、SSDの選び方が重要になってきます。

予算に余裕があればHDDよりSSDが断然おすすめなので、ぜひ検討してみてください。

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この記事を書いた人

ゲーム好きが高じて、ゲーミング向けを中心に50台以上のモニターを買い漁ったガジェットオタクの20代です。好きなジャンルはFPSやTPSで、月のゲームプレイ時間は200時間ほど。
数多くのゲーミング機器を触ってきた経験を活かし、ブログとYouTubeでガジェットレビューを中心に活動しています。

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