モニター買い漁って50台以上!こんにちは、モニター専門家のモニ研(@medifav)です。
今回はBenQさんから提供いただいた、高リフレッシュレートと高解像度を両立したモニター「BenQ MOBIUZ EX2710Q」を紹介します!
BenQ MOBIUZ EX2710Qは、以前モニ研で紹介したEX2780Qの後継機です。当時はまだMOBIUZシリーズになっていませんでしたが、今回のEX2710QはMOBIUZシリーズの新作ラインナップとして登場。
前のモデルよりもパワーアップして登場したので、徹底レビューしていきましょう!
BenQ MOBIUZ EX2710Qについて
まずはBenQ MOBIUZ EX2710Qのポイントについて確認していきましょう。
- 165Hz・WQHDのマルチに使えるゲーミングモニター
- 応答速度1msと高速
- 2.1chスピーカーの音質がいい
- 人気モデルEX2780Qの後継品
BenQ MOBIUZ EX2710Qは、165HzでWQHD解像度のハイスペックゲーミングモニターです。価格は約6万円しますが、価格にふさわしい性能なのかレビューしていきます!
では細かいスペックを見ていきましょう!
BenQ MOBIUZ EX2710Qスペック
メーカー | BenQ |
画面サイズ | 27インチ |
解像度 | WQHD |
パネルタイプ | IPS |
コントラスト比 | 1000:1 |
リフレッシュレート | 165Hz |
応答速度 | 1ms (MPRT) / 2ms (GtoG) |
パネル表面 | ノングレア |
入力端子 | HDMI2.0×2 DisplayPort1.4 USB3.0 Hub |
VESA対応 | 100×100 |
可動調節機能 | 高さ調整:100mm チルト:-5°~15° スイベル:左右15° |
主な機能 | フリッカーフリー ブルーライト軽減 ブライトネスインテリジェンスプラス(B.I.+) |
同期技術 | Freesync™ Premium |
付属品 | ACアダプター 電源ケーブルx1 HDMI2.0ケーブルx1 DisplayPort1.4ケーブル USBハブ用ケーブル 保証書・簡易マニュアル等x1 背面カバーx1 |
寸法 | 614.1 x 539.6~439.6 x 216.7 |
重量 | 7.4kg |
リモコン | なし |
内蔵スピーカー | 2.1ch (2Wx2+5W) |
保証 | 3年保証(パネル・バックライトは1年保証) |
価格 | ¥59,090(税込み)*記事作成時 |
パネルタイプはIPSパネル
高解像度を活かせるIPSパネルです。
IPSパネルは値段が高くなりますが、色見が綺麗で一番人気があるパネルです。映画やグラフィック重視のゲームに最適。
視野角も広いのでサブディスプレイにもピッタリです。
作業や動画鑑賞などにも向いています。
IPS | V | TN | |
---|---|---|---|
色再現性 | ◎ | 〇 | △ |
コントラスト | 〇 | ◎ | △ |
視野角 | ◎ | 〇 | △ |
応答速度 | 〇 | △ | ◎ |
ちなみにIPSパネルは他のパネルと比べても色再現性が高く、視野角も広いためゲームだけでなく、作業用のモニターとしても使いやすいパネルです。
WQHD画質
解像度はWQHD(2560×1440p)です。いわゆる2K。
4Kには劣るものの、フルHDよりも断然綺麗な映像を映し出します。また、作業領域も広いので非常に使いやすい解像度です。
僕も作業用モニターはWQHDを使っています。WQHDで作業し始めると、フルHDには戻れません。
モニターサイズは27インチ
モニターサイズは前モデルと同じ27インチ。
WQHDの解像度だと、27インチより小さいと正直使いにくいですよね。映像の美しさの違いも分かりにくいですし、WQHDは27インチ以上をおすすめします。
27インチだとデスクに置いた時に画面全体が視界に収まるので、FPSゲームやMOBAみたいなゲームにも使えます。作業用としても使い勝手が非常にいいですね。
リフレッシュレート165Hz
映像のぬるんぬるんさを示すリフレッシュレートは165Hz。
旧型のEX2780Qは144Hzだったので少しパワーアップしましたね!最近は144Hzから165Hzの移行がすごい多いです。リフレッシュレートは高ければ高いほどいいので、ありがたいですね。
ちなみに60Hzと165Hzの違いは、マウスポインタを動かすだけで分かるレベルです。高リフレッシュレート・高解像度なので、グラフィック重視のゲームでも美しい映像美と滑らかなムービングの両立が可能ですね。
応答速度はMPRTで1ms
画面の色の変化速度である応答速度は、MPRTという測定方法で1ms、GtoGという測定方法で2ms。
旧型はGtoGで5msだったので、大幅に速くなっています。FPSゲームでも問題なく使える応答速度です。
以前の5msでFPSゲームをプレイすると、「もう少し速いといいなぁ」と思っていたので、この進化はマジでグレートです!
※参考:リフレッシュレートとは?FPS・TPSゲーマー必見!フレームレートとの違いも解説
値段は6万円前後
記事制作時に在庫が切れていましたが、過去の価格はおおよそ6万円。そこそこ高い。
ただ、スペックはかなり高いですし、旧型のEX2780Qは約5万円だったので、順当なスペックアップと最近のモニター価格高騰を考えると妥当ですね。
このモニターを買えばゲームでも作業でも、動画でもプライオリティが爆上がりです!
ちなみに、プライオリティの意味はよく分かっていません。
BenQ MOBIUZ EX2710Q 開封レビュー
ここからは実際にBenQ MOBIUZ EX2710Qの実機レビューをしていきます。
開封&中身を写真付きでチェック
- ACアダプター
- 電源ケーブル
- HDMI2.0ケーブル
- DisplayPort1.4ケーブル
- USBハブ用ケーブル
- 保証書・簡易マニュアル等
- 背面カバー
- 台座
- スタンド
- 本体
ACアダプターがかなり大きいので、少し邪魔になるかもしれません。
モニター組み立て
それでは組み立てていきましょう!
まずは、本体背面の凹みに、スタンドの突起部分をはめます。
背面の凹みに・・ スタンドの突起部分を・・ はめる
次にスタンドのごつい突起部分に、台座の凹みをはめて、手でネジを回します。
スタンドの突起に・・ 台座の凹みをはめて・・ ネジを回す
ネジを手で回せるのは楽でいいですね。これで完成です!
本体サイズ
完成したのがこちら!
MOBIUZのEX2510Sなどと比べると違いがあります。まず、前面にしっかりしたスピーカーが付いています。スピーカーはこのモニターの目玉ではないでしょうか。
それでは、寸法を測ってみましょう。
横幅は61.3mm。
高さは可変です。
一番上だと53.6mm、一番下だと43.3mmです。
ベゼルは7㎜
ベゼルは非表示領域込みで7㎜です。
ベゼルが狭いので、デュアルディスプレイにしても使いやすいですね。
台座デザイン
台座はV字型です。地面から少し浮いているのが、僕的にはあまり好きではありません。でも、オシャレなデザインではありますよね。
トレンドマークのオレンジカラーも入っています。
背面デザイン
シルバーの背面がかっこいいですね!
真ん中の上部にはウーハーが付いています。他のMOBIUZシリーズには付いていません。高級モニターなので各部に予算がつぎ込まれていますね。
背面カバーを付ければ、端子部を隠せるのでさらにスマートになります。
左下にはスティック型ボタン・電源ボタンがあります。
スタンドを外せばモニターアームの取り付けも可能です。(VESA100×100)
入力端子について
入力端子は左から
- 電源
- HDMI2.0×2
- DisplayPort1.4
- イヤホンジャック
- USB3.0Hub
前モデルについていたUSB Type-Cがなくなって、代わりにUSBハブ機能が追加されました。これは賛否両論ありそうです。
Type-C対応のノートPCに繋ぎたかった人にとっては残念ですが、デスクトップノゲーミングPCと繋いで使う人にはUSBハブ機能の方が使い道がありそうですね。
あと、やはり残念なのが電源がACアダプタです。電源部分が壊れても本体に影響がないのがメリットですが、AC部分が邪魔だから内蔵電源派という人の方が多そうです。
BenQ MOBIUZ EX2710Qの性能を検証
次に色味と、スタンドの機能性、視野角についてみていきましょう。
IPSパネルの色味について
モニターの色味は非常に綺麗ですね!さすがWQHDの高解像度でIPSパネルを使っているだけあります。
視野角について
視野角が広いので、上や横から角度を付けて見ても、色見が変わりません。しっかり認識できますね。
スタンド性能について
BenQ MOBIUZ EX2710Qは上下の傾き(チルト)・高さ・スイベルを調整できます。
- 高さ調整:100mm
- チルト:-5°~15°
- スイベル:左右15°
- ピボット:無し
前後チルト
一番下に向けると-5° 一番上に向けると15°
モニターの首を上下に角度調整できるチルト機能に対応しています。最大で手前側に-5°、奥側に15°まで傾けられます。
スイベル(首振り)
前モデルにはなかった首振り機能が追加されています。
左右15°しか動かないので、自由自在ではありませんがないよりはマシです。
ピボット機能は無し
ピポット機能(回転)は付いていません。
縦置きでモニターを使いたい方は、モニターアームを利用しましょう。
スピーカーについて
スピーカーも搭載されています!
MOBIUZシリーズはスピーカーの性能が高いですが、BenQ MOBIUZ EX2710Qはその中でも最高峰!前面下部ベゼルのスピーカーに加え、先ほど見せた背面ウーハーによる2.1chスピーカー!
実際の音質は、上記の画像をクリックしてください!(モニ研のYouTubeに飛びます)
音質はGood!モニター内蔵スピーカーとは思えない、素晴らしい音質ですね。外付けスピーカーなしでも、問題なく聴けます。
サウンドモードは5パターンあります。僕の耳でも音の違いが分かるので、用途や自分好みのモードを選ぶといいでしょう!
BenQ MOBIUZ EX2710Qの機能性について
メニューはモニタ背面のスティック式ボタンを押し込んで起動します。
旧モデルにはリモコンが付いていましたが、BenQ MOBIUZ EX2710Qには付属していません。かなり使い勝手がよかったので、付属しなくなったのは残念です。
カラーモード
カラーモードは画面プリセットです。プリセットごとに細かな設定ができますが、プリセットによっては調整不可な項目もあります。
画面プリセット
標準 ゲーム シネマ レーシングゲーム RPG FPS Display HDR シネマHDRi ゲームHDRi ePaper M-book sRGB
- 標準
- ゲーム
- シネマ
- レーシングゲーム
- RPG
- FPS
- Display HDR
- シネマHDRi
- ゲームHDRi
- ePaper
- M-book
- sRGB
デフォルトの画面プリセットは、たくさんありますね。
Display HDR400に対応しているので、HDR10よりもより美しく現実に近い表現をしてくれます。
Black eQualizer
Black eQualizerは数値を上げるほど、暗いところが明るくなります。
FPSゲームで有利に働きます。最近だとEscape from Tarkovをプレイするときに、Black eQualizerがあるとないとでは敵の視認性が全然違います。
Light Tuner
Light Tunerは輝度やコントラストを一括で設定できる機能です。
色の鮮明さ
色の鮮明さは彩度のことです。数値を上げるほどビビッドが効いた強い色になります。下げると白黒になります。
FPSゲームでは少し上げるくらいが見やすいです。
シャープネス
シャープネスは物体の輪郭を強調させる機能です。
数値を上げるとシャープな映像になります。下げるとぼやけた感じになります。ある程度上げたほうがFPSゲームでは有利でしょう。
黒挿入(ブレ軽減)
ブレ軽減は「黒挿入機能」です。
BenQの競技用ゲーミングモニターブランドZOWIEのDyAc機能ほどではないですが、いい感じに黒フレームを挿入して残像感を低減してくれます。
AMA
AMAはオーバードライブのことです。数値を上げると、応答速度を高速化してくれます。0~3まで調整可能です。
上げ過ぎると逆残像が発生するので、2くらいがちょうどいいと思います。実際に使って調整してください。
B.I.+(ブライト・インテリジェンス・プラス)
B.I.+はデフォルトでオフになっています。使いたい場合は必ずオンにしましょう。
B.I.+は輝度の自動調整機能です。部屋の照明や画面の映像を判別して、輝度を自動で調整してくれます。
Color Weakness
Color Weaknessは色覚が弱い人が、色を判別しやすくするためのフィルターです。
デュレーションで調整
デュレーションで調整は、モニターの使用時間に合わせて色温度を変えてくれる機能です。
あまり使わなくていいですが、色温度が変わることで目の疲労を軽減してくれます。作業用で長時間使う人には、良い機能かもしれません。
オーディオモード
オーディオモードは、スピーカーの音質を変化される機能です。シーンによって使い分けましょう。
BenQ MOBIUZ EX2710Qで実際にゲームをプレイ
それでは実際にゲームをプレイしましょう!
たまにはFortniteをプレイしてみます。先ほどの設定の時は144Hzになっていましたが、今は165Hzに設定し直してあります。
久しぶりのプレイですが、165Hzの滑らかさで建築編集もエイムも全然違和感ありませんでした。165HzあればFPSやTPSも快適にプレイできますね。
Display HDRもオンにして、Fortniteの画質設定も高めにしています。映像はやはりめちゃくちゃ綺麗になります。
景色を見る分にはIPSパネルでWQHD、しかもHDR対応なので最適ですが、Fortniteなどのシューティングゲームをプレイする分にはHDRは不要かな。夜マップになると少し見にくいです。
Fortniteで恐ろしく不評だったゾンビがいましたが、ゾンビゾーンも見にくかったです。このようなゲームでは、現実の色味とは離れてもBlack eQualizerを入れて明るく見せたほうがよさそうです。
RPGやシミュレーションなどの瞬時の判断がいらないゲームなら、DisplayHDRを入れて映像美を楽しめます。グラフィック重視のゲームもシューティングゲームも、設定次第で対応できるのは素晴らしいですね。
まとめ
というわけで、BenQ MOBIUZ EX2710Qをレビューさせていただきました!
ざっくりポイントをまとめると
- WQHDで165Hz対応の高解像度リフレッシュレートの万能モニター
- 応答速度が旧モデルの5msから1msに進化
- モニター搭載とは思えない高音質の2.1chスピーカー
- USBハブ機能あり
- DisplayHDR対応
- 彩度調整や黒挿入も設定可能
- お値段はちょっと高めの約6万円
旧モデルのEX2780Qから順当に進化していました!
特に応答速度がMPRTで1ms、GtoGで2msなので、FPSゲームでも問題なく使えるスペックになったのは大きいですね。唯一の弱点が消えたと思います。
スピーカー性能は相変わらず高くて、低音も聴こえます。DisplayHDR400にも対応!
オールジャンルのゲームプレイや動画鑑賞・眼精疲労軽減の間ケア機能も搭載で作業用としても最適。かなりグレートなモニターですよ。
ただ、ひとつだけ残念なのはリモコンがなかったことです。前モデルのリモコンは地味に便利だったな。せめてZOWIEシリーズについているS.Switchのような有線スイッチでもあったらよかった。
僕は作業用モニターはWQHD解像度がベストだと思っているので、当分はこのモニターを使っていこうかな。
予算に余裕がある方は、ぜひともMOBIUZの新型ゲーミングモニターEX2710Qを検討してはいかがでしょうか!
ガチでマルチに使える万能ゲーミングモニターです!
また「BenQ MOBIUZ EX2710Q」についてはモニ研のYouTubeでも詳しくレビューしています。ぜひこちらもチェックしてください!