自作PCのメリット・デメリットをわかりやすく解説|BTOと比較してどちらがコスパが高い?

自分が使用する環境に最適なスペックのPCが欲しいなら、「自作PC」か「BTO」がおすすめです。

しかし、自作PCとBTOの違いや、どちらが自分に向いているのか分からない人も多いのではないでしょうか。

それぞれの違いを把握していないと、PCの購入に失敗する可能性があります。

そこで今回は、自作PCとBTOの違いやメリット・デメリットを紹介します。

この記事を読めば、自分に最適なPCを購入できるので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

自作PCとBTOの違いを解説

自作PCは自分でパーツを購入して組み立てるのに対して、BTOは自分の好みのパーツにカスタマイズして注文します。

ここでは、自作PCとBTOの違いを分かりやすく解説します。

自作PCとは

自作PCとは、必要なパーツを自分で購入して、自分で組み立てるPCです。

PCに必要なパーツは、以下のようなものがあります。

  • PCケース:パーツを収めるPCの外装
  • CPU:さまざまな演算処理を担当するPCの頭脳
  • グラフィックボード:映像や画像の処理を担当するゲーミングPCに欠かせないパーツ
  • メモリ:データを一時的に保管するパーツ、容量により同時に作業できる量が変わる
  • マザーボード:各種パーツを接続して制御する
  • 電源ユニット:各種パーツに電力を供給する、搭載するパーツにより必要な容量は異なる
  • ストレージ:データを保管する、高速なSSDと大容量のHDDがある
  • CPUクーラー:熱くなりやすいCPUを冷却する
  • OS:パソコンの操作やアプリを使用するためのシステム(WindowsやMacOSなど)

これらのパーツを自分で購入して、組み立てるのが自作PCです。

すごく難しく感じるかもしれませんが、自作PCは「プラモデルを組み立てるようなもの」と言われていて、少し勉強すれば誰でも組み立てが可能です。 

BTOとは

BTOとは、「Build To Order」の頭文字を取った言葉で、受注生産という意味があります。

BTOメーカーのホームページで、自分の好きなパーツにカスタマイズして注文するパソコンです。

自作PCのように自分で組み立てる必要はなく、CPUやグラフィックボードなど指定したパーツで生産されます。

すべてのパーツを自分で指定できるわけでなく、基本構成が決まっていて、CPUやグラフィックボード・メモリ・電源など、重要なパーツを指定できます。

有名なBTOメーカーは、次の通りです。

  • パソコン工房:価格が安く、全国に店舗があるため初心者でも安心
  • ドスパラ:1984年創業の老舗、ゲーミングブランドのGALLERIAの人気が高い
  • STORM:ケースの種類が豊富で好きなデザインを選べる
  • FRONTIER:コスパが高くセール対象品が特に安い
  • SEVEN:カスタマイズの幅が広い、ある程度パーツの知識がある中級者以上向け
  • マウスコンピューター:初心者でもパーツを選びやすくサポートが充実している

BTOは自分で組み立てる必要がなく、動作が保証されています。

自分で組み立てる知識や時間がないけど、好きなパーツを搭載したい、という人におすすめです。

ただし、パーツを自分で選べると言っても、選べる範囲はBTOメーカーにより異なります。

CPUやグラフィックボード・メモリなどの主要部品は、ほとんどのBTOメーカーで選択可能です。

マザーボードやサウンドカード・ケースファンなどは、選べないBTOメーカーも多いので、こだわりがある人は事前にチェックするといいでしょう。

自作PCのメリット・デメリット

自作PCは安く組み立てられますが、メーカーなどによる保証やサポートはありません。

ここでは、自作PCのメリット・デメリットを紹介します。

必要最低限なスペックで安く組み立てられる

自作PCは自分で好きなパーツを選べて、使用する環境に最低限必要なスペックで組み立てられます。

既製品のPCはエントリーモデルやミドルスペック・ハイエンドモデルなどに分けられ、ある程度パーツの性能は決められています。

必要以上にハイスペックなパーツが搭載されていると、その分値段も高くなってしまいます。

自分に必要な最低限のスペックで、価格を抑えられるのは自作PCのメリットです。

反対に、「将来的にはより高い性能が必要になる」のであれば、高い性能で組み立てることも可能です。

その他にも、同時に複数の作業をしないからメモリ容量を少なくする、グラフィックボードは上位モデルを使用してCPUは必要最低限にする、などで金額を抑えることもできます。

拡張性やメンテナンス性が高い

PCのパーツを拡張するには、ケースとマザーボードが大切です。

ケースが大きければ、物理的に多くのパーツを搭載できます。また、マザーボードの接続端子数により、パーツを搭載できる数量が決まります。

BTOではケースやマザーボードを選択できるモデルは少ないですが、自作PCであれば好きなパーツを搭載して、拡張性を高められます。

高性能なパーツはサイズが大きいですが、自作PCであればこだわりのパーツを搭載可能です。

また、自作PCはパーツの取り外しが簡単で、一部のパーツが壊れてしまった場合に自分で交換できます。

既製品やBTOは、自分で組み立てていないため内部の構造が分かりません。

自分で交換した結果、より悪化してしまうケースもあります。

また、新しいパーツが発売されたら、自作PCのパーツを更新させていき、常に最新の状態で使用することも可能です。

保証やサポートがない

自作PCの最大のデメリットは、保証やサポートがない点です。

それぞれのパーツに保証は付いていますが、組み上がった時点での動作を保証するものではありません。

パーツは規格に沿って製造されていて、基本的には互換性があります。

しかし、一部のパーツは互換性が保証されていないものもあり、動作しなかったり、相性が悪く性能を十分に発揮できない可能性があります。

このような場合でも、ひとつひとつのパーツに問題がなければ、保証やサポートを受けることはできません。

PCに詳しい人であれば自分で問題を解決できますが、初めて自作PCを組む人は解決が難しい場合もあるので注意しましょう。

ただ、BTOメーカーなどは、PC代金に保証やサポートに必要な費用を含めて販売しています。

PCに保証を付けるには人件費やパーツ交換費用・往復の送料など、多くの負担が発生します。

PCに不具合が発生する割合から、保証に必要な金額を割り出して、PC代金に上乗せしているのです。

そのため、自作PCには保証やサポートはありませんが、価格を抑えられます。

PCに関する知識が豊富で保証を必要としない人には、メリットだと言えるでしょう。

BTOのメリット・デメリット

BTOはメーカーなどの保証がありますが、組み立て費用が掛かってしまいます。

ここでは、BTOのメリット・デメリットを解説します。

メーカーや販売店の保証がある

BTOは自分でパーツを指定してカスタマイズしますが、メーカーが動作確認を行った上で出荷するため保証が付きます。

もしも、自宅に届いた時点で動作しないなどの不具合があれば、メーカーや販売店が責任を持って対応してくれます。

パソコンに関する知識が乏しくても、自分で原因を突き止める必要はなく、メーカーに返送すれば修理されて戻ってくるので安心です。

BTOは一般的に、1年間の保証が付いていて、自然故障の場合は無償で修理対応されます。

オプションで、保証期間を3年間に延長したり、水漏れや落下なども保証の対象にしたりと、より充実させることも可能です。

ただし、自分でパーツを交換すると、保証の対象外となるので注意が必要です。

大量仕入れでパーツの単価を下げられる

BTOメーカーは、PCに組み込むパーツを大量発注しているため、スケールメリットにより購入単価が下がります。

そのため、個人が自作PCを作るために、部品を個別に購入するよりも安く仕入が可能です。

また、コストダウンするためにパーツを独自設計するBTOメーカーもあり、徹底した経営努力により販売価格を抑えています。

ただし、販売数量が少ないBTOメーカーや、販売数量が少ないハイエンドPCはスケールメリットを受けられないことがあるため注意が必要です。

組立費用がかかる

自作PCは自分でパーツを組み立てますが、BTOはメーカーが組み立てを行うため、組み立て費用が発生します。

組み立て費用は公表されていませんが、BTOメーカーの技術者が1台ずつ組み立てるため、それなりの費用が発生します。

ただし、組み立て費用が上乗せされたとしても、スケールメリットによりパーツを安価に仕入れていて、価格に大きな差は発生しません。

自作PCの場合、組み立て費用は発生しませんが、自分で組み立てて時間を使うので、見えないコストが発生しています。

自分で組み立てる時間も楽しいのであれば気にする必要はありませんが、時間をコストだと考えるのであれば、自作PCも組み立て費用が発生していると言えるでしょう。

自作PCとBTO、どちらがおすすめ?

ここまで自作PCとBTOについて解説してきましたが、どちらにしようか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ここでは、どちらがおすすめなのか、それぞれに向いている人を解説します。

自作PCがおすすめな人

自作PCがおすすめな人は、PCパーツ関連の知識を身に付けたい人です。

パーツの知識は、ゲームをする際だけでなく、ビジネスやクリエイター目的で使用する人にも必要です。

パーツの知識が身に付けば、故障した場合に自分で交換でき、安価に済ませられます。

また、PCを使用する目的が決まっている人にもおすすめです。

動画閲覧に使用したい、ゲームをプレイしたい、3D作成ソフトを使いたいなど、目的により必要な性能は異なります。

既製品のパソコンだと、最適な性能のパーツが搭載されているものを見つけるのは困難です。

自分でパーツを購入して組み立てれば、必要最低限のスペックで組めて、結果的に費用も抑えられます。

スペックを最低限にするだけでなく、できる限り高スペックにしたり、自分が好きなメーカーのパーツで統一したり、などこだわりを持ってカスタマイズが可能です。

ただし、自作PCはインターネット上での情報収集が得意でないと、挫折する可能性があります。

パーツ同士の相性を調べる、不具合が発生した時の原因を突き止める、などすべて自分で対処しなくてはなりません。

基本的にはインターネットで情報を調べるので、地道に調査できる人に向いています。

また、初めて自作PCを組むのであれば、詳しい友人に相談できる環境があるとスムーズに作業が進みます。

BTOがおすすめな人

BTOがおすすめな人は、ある程度自分の好きなパーツにカスタマイズしたいけど、手間を掛けずに手軽さを優先させたい人です。

忙しくて自分で組み立てる時間がない人や、作り方を調べる余裕がない人でも、BTOであれば簡単にカスタマイズできます。

また、不具合が発生した場合に、メーカーや販売店の手厚いサポートを受けたい人にもおすすめです。

PCパーツに詳しくないと、不具合を解消するのに時間が掛かったり、自分では解決できなかったりします。

BTOであればBTOメーカーが組み立てていて、そもそも初期不良は発生しにくく、問題が起きてもサポートを受けられます。

大学在学中の4年間は保証を付けたい、転勤中の3年間はサポートを受けたいなど、オプションで保証期間を設定することも可能です。

まとめ

自作PCは自分でパーツを購入して組み立て、BTOは自分の好きなパーツにカスタマイズして注文するPCです。

自作PCは必要最低限なスペックで構成して費用を抑える、拡張性やメンテナンス性が高いなどのメリットがあります。

BTOはメーカーなどの保証を受けられ、パーツを大量購入するスケールメリットを受けられるなどのメリットがあります。

自作PCは、自分で組み立ててPCパーツに関する知識を身に付けたい人や、こだわりのパーツで構成したい人などにおすすめです。

ただし、自分で情報収集をしながら進められる人でないと、苦労をするでしょう。

BTOは、時間を掛けずに自分好みの構成で、PCを購入したい人におすすめです。

また、不具合発生時に自分で調査せずに、メーカーのサポートを受けて修理したい人にも向いています。

自作PCとBTOはどちらかが優れているわけではなく、メリット・デメリットを把握したうえで選択することが大切です。

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この記事を書いた人

ゲーム好きが高じて、ゲーミング向けを中心に50台以上のモニターを買い漁ったガジェットオタクの20代です。好きなジャンルはFPSやTPSで、月のゲームプレイ時間は200時間ほど。
数多くのゲーミング機器を触ってきた経験を活かし、ブログとYouTubeでガジェットレビューを中心に活動しています。

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