こんにちは、モニ研(@medifav)です。ついに2020年11月12日に「PlayStation 5(PS5)」が発売されました。そこでこの記事では、PS5のゲーミングモニター選びについてモニター専門家が超わかりやすく解説していきます。
研究員A
PS5のゲーミングモニターはまだ買っちゃダメって本当ですか?
その疑問、モニター専門家が詳しく解説します!
モニ研
PS5はHDMI2.1に対応
PS5はHDMIの新規格となる「HDMI2.1」に対応しています。
HDMI2.1は、データ伝送の帯域幅がHDMI2.0の18Gbpsから48Gbpsまで向上し、4K/144Hzや8K/60Hzの映像に対応します。
HDMI1.4 | HDMI2.0 | HDMI2.1 | |
帯域幅 | 10.2Gbps | 18Gbps | 48Gbps |
対応解像度/ リフレッシュレート | フルHD/144Hz 4K/30Hz | フルHD/240Hz 4K/60Hz | フルHD/240Hz 4K/144Hz 8K/60Hz |
PS5の対応フレームレートと解像度は?
ここでPS5の対応フレームレート、リフレッシュレート、解像度について確認しておきましょう。
公式サイトによるとPlayStation 5は最大120fpsに対応予定で、120Hz/4Kモニターに対応すると記載されています。
つまりPS5で実現可能な最高の環境でゲームをプレイしたい場合は「120Hz以上で駆動する4Kモニター」が必須となります。
しかしHDMI接続時に4K/120Hz以上で映像を写すためには、モニター側が先ほど解説した「HDMI2.1」という規格に対応している必要があります。
HDMI2.1対応の4Kモニターは販売されていない
しかしながら、2021年3月時点でHDMI2.1対応の4Kモニターは販売されていません。
※ただし、2021年上半期にASUSやLGから発売予定であることは発表されています。
つまり今すぐにPS5用としてモニターを買うのはなるべく避けたほうがいいということになります。
120Hz/4Kでゲームを遊びたいならPS5用のモニターを買うのはまだ早いかも…。
またHDMI2.1対応の「テレビ」は既に発売されていますが、テレビでゲームをすると入力遅延や大画面の影響による酔いがゲーム体験を低下させることがあるため注意が必要です。
参考:HDMI2.1対応のテレビ一覧
シリーズ名 | 型番 | パネルタイプ | 8K/60fps | 4K/120fps | HDMI2.1 | 参考価格 (2020.11) | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
LG SM9000P | 55SM9000PJB | 液晶 | – | ○ | ○ | ¥174,800 | 2019/04/16 |
LG OLEDB9P | 55B9PJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥154,800 | 2019/04/16 |
LG OLEDC9P | OLED77C9PJA OLED65C9PJA OLED55C9PJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥1,199,000 ¥249,480 ¥156,700 | 2019/04/16 |
LG OLEDE9P | OLED65E9PJA OLED55E9PJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥363,397 ¥582,718 | 2019/04/16 |
LG OLEDW9P | OLED77W9PJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥1,164,000 | 2019/04/16 |
LG OLEDZ9P | OLED88Z9PJA | 有機EL | ○ | ○ | ○ | ¥3,597,350 | 2019/09/13 |
SHARP BW1 | 8T-C60BW1 | 液晶 | ○ | ○ | ○ | ¥235,620 | 2019/11/09 |
SONY Z9H | KJ-85Z9H | 液晶 | ○ | ○ | ○ | ¥1,979,000 | 2020/03/07 |
SHARP CX1 | 8T-C60CX1 | 液晶 | ○ | ○ | ○ | ¥331,109 | 2020/04/25 |
LG OLEDZX | OLED88ZXPJA OLED77ZXPJA | 有機EL | ○ | ○ | ○ | ¥3,056,625 ¥2,037,500 | 2020/06/10 |
LG OLEDWX | OLED65WXPJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥640,000 | 2020/06/10 |
LG OLEDGX | OLED65GXPJA OLED55GXPJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥324,109 ¥223,625 | 2020/06/10 |
LG OLEDCX | OLED77CXPJA OLED65CXPJA OLED55CXPJA OLED48CXPJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥681,120 ¥261,873 ¥185,673 ¥172,206 | 2020/06/10 |
LG OLEDBX | OLED65BXPJA OLED55BXPJA | 有機EL | – | ○ | ○ | ¥229,800 ¥159,800 | 2020/06/10 |
LG NANO99 | 75NANO99JNA 65NANO99JNA | 液晶 | ○ | ○ | ○ | ¥688,200 ¥551,570 | 2020/06/10 |
LG NANO91 | 86NANO91JNA 75NANO91JNA 65NANO91JNA 55NANO91JNA | 液晶 | – | ○ | ○ | ¥500,000 ¥243,000 ¥169,660 ¥116,064 | 2020/06/10 |
LG NANO86 | 49NANO86JNA | 液晶 | – | ○ | ○ | ¥98,950 | 2020/06/10 |
PlayStation 5におすすめのゲーミングモニター
ここまで解説したように、PS5のパワーを最大限に発揮してゲームを遊ぶためには「HDMI2.1対応の4Kモニター」が必要です。
しかし、HDMI2.1対応の4Kモニターはまだ未発売。また販売されたとしても、価格が15〜20万円となることが予想されるので「そもそも手が出せない…」という方が続出することが予想されます。
モニターに15万円以上払えるひとはあまりいなそう…。
そこでこの記事では、PS5用として「HDMI2.0もしくはHDMI1.4」対応のモニターを買う方に向けておすすめの製品を紹介していきます。HDMI2.0に対応していれば「4K/60Hz」または「フルHD/240Hz」の映像が表示できるため、「4K/120Hz」を除く全ての環境でPS5のゲームを遊ぶことができます。
またHDMI1.4に対応していれば「フルHD/144Hz」の映像が表示できるため、PS5版CoDなどの対応ゲームを120fpsでプレイすることが可能です。
PlayStation 5用にゲーミングモニターをすぐに購入するのであれば、
のどちらかを選ぶようにしましょう。
PS5はWQHDに非対応
ひとつ注意しておきたいのが、一部のサイトで「PS5用のモニターを買うならWQHD解像度がおすすめ」と解説している場合がありますが、これは間違いです。
PlayStation 5はWQHD解像度(2560×1440)に非対応です。気をつけてください。
そのため、モニ研ではPS5用にWQHD解像度のモニターを買うことは非推奨としています。
1. HDMI2.0対応の4Kモニター
BenQ EL2870U
リフレッシュレート | 60Hz |
応答速度 | 1ms(GtoG) |
解像度 | 3840×2160(4K) |
モニターサイズ | 27.9インチ |
接続端子 | HDMI 2.0 x 2、DisplayPort 1.4 x 1 |
パネルタイプ | TNパネル |
価格 | 37,400円~ |
モニ研では、HDMI2.0対応の4Kモニターを選ぶならコスパ面を考慮して「BenQ EL2870U」をおすすめします。PS4 Pro公式モニターとしても採用されていて、HDMI 2.0に対応しています。
実売価格38,000円前後と4Kモニターにしては安いので、HDMI2.1対応の4Kモニターが発売されるまでの繋ぎとしてもちょうどいい製品です。
HDRにも完全対応しているので、明るさの表現はかなり正確です。また、チラつきを軽減するフリッカーフリー技術やブルーライト軽減機能も搭載しているため目に優しい点もおすすめポイントとなっています。
LG 27GN950-B
リフレッシュレート | 144Hz(DisplayPort接続時) |
応答速度 | 1ms(GtoG) |
解像度 | 3840×2160(4K) |
モニターサイズ | 27インチ |
接続端子 | HDMI 2.0 x 2、DisplayPort 1.4 x 1、USB3.0x3(1up/2down) |
パネルタイプ | IPSパネル |
価格 | 100,720円~ |
PCゲームにも4Kモニターを使いたいという場合は「27GN950-B」をおすすめします。こちらのゲーミングモニターは実売価格が10万円ほどですが、これでも他社の4K&144Hz&IPSパネル搭載モニターに比較するとかなり安めの価格設定となっています。(他社製品は20万円前後)
HDMI2.0対応なので、PS5で4K映像を出力した場合はリフレッシュレートが60Hzとなってしまいますが(フルHDは120Hz)、ゲーミングPCなどでDisplayPort接続した際は144Hzで駆動します。
そのため、RTX30シリーズなどを搭載したハイスペックなPCで4Kモニターを活用したいという方には特におすすめです。
2. リフレッシュレートが120Hz以上のゲーミングモニター
次にモニター専門家による「144Hzのゲーミングモニター」おすすめランキングを紹介していきます。こちらに掲載しているモニターはすべてPS5でのフルHD使用時に120fpsを出すことができます。
第1位 I-O DATA GigaCrysta EX-LDGC242HTB
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 0.6ms(GtoG) |
解像度 | 1920×1080 |
モニターサイズ | 23.6インチ |
接続端子 | HDMI ×3、DisplayPort x1 |
パネルタイプ | TNパネル |
保証期間 | 3年 |
価格 | 25,515円~ |
144Hz対応で最もおすすめなモニターは応答速度0.6msという速さがウリの「I-O DATA GigaCrysta EX-LDGC242HTB」です。PS5でも120fps出力が確認できいます。
144Hzで応答速度0.6msに対応しているモニターは少なく、残像感が気になる人には最適でしょう。
入力端子が多く、HDMIが3つ、DisplayPortが1つと最大4つの機器を接続して切り替えることができるので、家庭用ゲーム機を複数持っている人には特におすすめです。
また、可動範囲が広く、上下チルト・左右スイベル・ピポット回転に対応しており、自分の好みの角度に調整することができます。
TNパネルですが、コントラストを上げる「エンハンストカラー」や映像の明暗を豊かにする「HDR10」などに対応しており、ゲーム以外に動画鑑賞にも適しています。
この価格帯とスペックでスピーカーを搭載しているのも嬉しいポイントです。
モニ研
応答速度が速いのはもちろん、入力端子の多さと可動範囲の広さが魅力!
第2位 BenQ MOBIUZ EX2510
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 1ms(GtoG) |
解像度 | 1920×1080 |
モニターサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0×2、DisplayPort1.2×1 |
パネルタイプ | IPSパネル |
保証期間 | 3年 |
価格 | 29,800円~ |
BenQの「MOBIUZ EX2510」は144Hz対応&IPSパネル搭載のモニターながらHDMI2.0対応という性能の高さが魅力です。PS5でも120fps出力が確認できいます。
HDMI2.0はHDMI1.4と比較して性能が高いため、5千円ほど他社製品より高い価格設定となっています。
HDMIの規格 | 解像度 / リフレッシュレート |
---|---|
HDMI 2.1 | 1920×1080(フルHD) / 240Hz 3840×2160(4K) / 240Hz |
HDMI 2.0 | 1920×1080(フルHD) / 240Hz 3840×2160(4K) / 60Hz |
HDMI 1.4 | 1920×1080(フルHD) / 144Hz 3840×2160(4K) / 30Hz |
またゲーミングモニターにあると嬉しい「暗がりの視認性アップ」「FreeSync」にも対応していて、機能も充実しています。
ただし、入力端子はHDMI2.0が2つとDisplayPort1.2の1つがあり、複数端末の接続にも便利です。
またモニター本体にスピーカーがあります。音はそこそこですが、スイッチなどの家庭用ゲーム機を繋いだ際に別途スピーカーを用意する必要がないのは嬉しいポイントです。
モニ研
IPSパネル搭載でゲームにもクリエイティブにもマルチに活躍できるモニターです。
第3位 Pixio PX279 Prime
リフレッシュレート | 240Hz |
応答速度 | 1ms(GtoG) |
解像度 | 1920×1080 |
モニターサイズ | 23.6インチ |
接続端子 | HDMI2.0 ×1、HDMI1.4 ×1、DisplayPort1.2 x1 |
パネルタイプ | IPSパネル |
保証期間 | 3年 |
価格 | 39,980円~ |
Pixio製の240Hzモニターの代表が「Pixio PX279 Prime」です。リフレッシュレートの高さから、ゲーミングPC用としても人気となっています。
HDRなど映像が映える機能もしっかりと搭載しているため、映像に重点を置いたアクションやRPGゲームには特におすすめ。
ただし先程解説したように240Hz対応モニターなので、価格は高めです。そのため「PS5だけでなくゲーミングPCでもゲームが快適に遊びたい!」という方におすすめのモニターです。
HDMI端子が2つ、DisplayPortが1つ搭載しているので、複数の家庭用ゲーム機を接続して切り替えて使用する際にも便利です。
モニ研
リフレッシュレート240Hzに対応したコスパ重視のモニターです!
PS5は8Kにも対応?
PS5のスペックとして「8K対応」という点も気になるポイントです。現在8K解像度で快適にゲームをプレイできるPC用グラフィックボードはほぼ存在しておらず、8Kを表示できるモニターも最安で50万円ほどです。
これを家庭用ゲーム機に搭載するというのは現実的ではないため、4K以上の解像度をもとに疑似8K描画を実現するという仕組みが予想されています。
PS5が対応するレイトレーシングとは?
またPS5はレイトレーシングにも対応しており、映像の照明効果が大幅に改善されることでより没入感の高いゲーム体験を可能にするとのことです。
カメラで撮影した実写映像と区別できないほどリアルな「光の反射・屈折・陰影」をコンピューターで生成する技法のこと(nvidia公式ブログより)
こちらはレイトレーシングのオン/オフの比較画像です。水溜りに注目すると、右の画像がよりリアルに光の反射を再現していることがわかります。
レイトレーシングはPC版「Battlefield V」など、映像面に力を入れたPCゲームに取り入れられている機能で、プレイステーションがますますゲーミングPCに近づいていくことがわかりますね。
PlayStation 5(PS5)のスペックについて
最後にPlayStation 5(PS5)のスペックについて確認していきましょう。
商品名 | PlayStation 5(プレイステーション 5) |
発売日 | 2020年11月 |
価格 | 39,980円〜 |
モデル | 標準モデル(ディスクドライブ搭載) デジタルエディション(ディスクドライブなし) |
光学メディア | Ultra HD Blu-ray ※デジタルエディションには非搭載 |
CPU | x86-64-AMD Ryzen “Zen2″ ※8コア/16スレッド, 3.5GHz (最大時、可変クロック) |
セカンダリプロセッサ | 低消費電力のARMコアのカスタムI/Oプロセッサ |
GPU | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine 36CU at 2.23GHz (最大時、可変クロック), 10.28TFLOPS |
メモリ | 16 GB GDDR6 RAM /バンド幅: 448GB/s |
内蔵ストレージ | カスタムSSD 825GB ※読み込み速度: 5.5GB/s(非圧縮), 8~9GB/s(圧縮) PCIe 4.0接続 |
拡張ストレージ | NVMe SSDスロット ※市販のSSDが使用可能(条件あり) |
外部ストレージ | USB接続 PS4のゲームを起動可能 |
音響処理エンジン | TEMPEST 3D AudioTech Engine ※3Dオーディオ処理専用ユニット |
解像度 | ゲームにおいて最大8K解像度出力まで対応 |
映像出力 | HDMI 2.1:最大120fps、120Hz出力 ※Variable Refresh Rate(VRR)対応 |
その他 | PlayStation VR(PSVR)対応 |
公式サイト | プレイステーション5 公式 |
このように、CPU・GPU・メモリなどがPS4から大幅にアップグレードされたスペックであることがわかります。
ストレージにカスタムSSDを採用することでロード時間の高速化を実現していることが発表されており、PS4と比較して最大約110倍もロード時間が速くなることが明らかになっています。
- PS4:0.05~0.1GB/s
- PS5:5.5GB/s
これにより、高解像度ながらゲームの起動はわずか数秒、プレイ中もほぼロードなしでゲームが進行します。
ちなみにPS5と同等のスペックをPCで再現しようとすると10〜15万円かかると言われています。
PS5におすすめのゲーミングモニター まとめ
以上、モニター専門家によるPS5のスペックとおすすめモニターの解説でした。この記事を参考に自分に合ったモニターをぜひゲットしていただけると嬉しいです。
モニ研
PS5の発売が楽しみです!
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